新作イラスト、仕事9点、個展のオリジナル作品7点を更新しました。よろしかったらご覧ください。
ここ2カ月、何かと忙しくしていて
ブログもほったらかしにしてしまいました。
やっとひと段落して、ほっとしているところです。
大分寒くなりましたね。皆さまお元気でしょうか?
そういえば、9月に世田谷文学館で開催された
安西水丸さんの回顧展の話をまだしていませんでした。
思っていたより大規模な回顧展で、とても見応えがありました!
水丸さんのイラストは何かを饒舌に語るのではなく
誰もが経験している平凡な日常の「すきまのような時間」を
描かれている気がするのですが
それを水丸さんにしか描けない線と色で
描き切っているのが素晴らしいと思いました。
針が振り切れているというか、迷いが感じられないというか。
以前、私のイラストをプレゼンにかけてくださった
とある装丁家の方がいらっしゃったのですが
プレゼンに落ちてしまったので、私は「力不足ですみませんでした。」
と言ったら「イラストレーターとしてもっと自信を持った方がいい。
安西水丸さんのように。」とたしなめられた事がありました。
私より実績も実力も雲の上の人だと思っていたので
内心「そんな・・・」と思ったのですが
この展示を拝見して、その装丁家の方がおっしゃっていた意味が
少し分かった気がしました。
水丸さんのイラストには、潔い自己肯定感が感じられます。
こんなイラストは、自分を信じていないと描けないなと思いました。
会場には、水丸さんの残された言葉も幾つか展示されていて
「イラストレーターは上手く描けることもさることなら
自分だけにしか描けない絵を描いた方がいい。」
「沢山の仕事が来てもこなせるように、短い時間で描ける手法にした。」
「普通の日常にひそむ狂気を描きたかった。」
というお言葉が印象深かったです。
生前、お会いしてお話したかったなあ。。。
としみじみ思った秋の日でした。